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アトピー奮闘記 ~高島院長のアトピー治療奮戦記~ その1

第1章 息子のアトピー地獄

1996年7月、もう26年も前になりますが、私の妻は3000グラムの健康な男の赤ちゃんを生みました。
出産したのは朝の7時半くらいだったかなあ。
当時僕は浜松医大の救急救命部所属。
ほとんど家に帰っていません。
さすがに出産前夜から出産にかけての時間は、嫁さんはえらく苦しんでいましたので、できるだけ一緒にいるようにし、頑張った甲斐あって、何の問題もなく出産も正常分娩で、めでたしめでたし、でした。
そりゃもちろん、やっぱりうれしかったですよ。当時、僕も若くて、「なんだか父親になったんだあああ」みたいな。
「母子ともに元気」を確認してすぐ、朝のカンファレンスに行くと、そこでは予想に反する上司の言葉が、、、、
「今日は帰ってええ」
へ?
なんて言った、いま???

今日は帰ってもいい!!

マジで?
そんな仏心がこの人にもあったんや!!

1年半ぶりくらいの休日をいただきまして、出産した病院に行きましした。
(まあ、この休日の件はどうでもいいことなんですが)

その後は1週間ほど静養もかねて入院。もちろん入院中の病院にも、お愛想程度に顔を出した程度でした。(遊んでたわけではないのよ、救命部が忙しすぎたんですよ、ホント)

そんなわけで1週間ほどして妻子共に元気に退院してきました。

ちいさなアパートですが、大学病院から車で3分のチョー近くの3人暮らしの絵にかいたような暮らしのはずが、息子も元気に暮らして、のはずが…。
しばらくすると口の周り、首筋にあせものような乳児湿疹のような不吉な予感が見えてきました。

当初はあまり気にしていなかったのですが、だんだん範囲は広がり、よく泣くようになってきてこれは元気な赤ちゃんだから泣くのではなく、かゆみか痛みのせいでは?
と親の私たちも疑い始めたのです。

皮膚科の先生にも診てもらいましたが、何かわからず「なんや言っても赤ちゃんですからね、しばらく様子を見てみましょう」 とのことでいよいよ数か月が経過しました。

このあたりでかゆみ、症状共どんどんひどくなり、激しく掻き始める息子。
最愛の息子は赤むけズルズル。
お風呂に入れんわけにもいかず、でも入れるとお湯がしみて泣きまくり、おまけにお風呂お湯は赤みを帯びて…。そりゃこんな出血してる子、搔きまくって掻き傷がひどく、しみてしみて、そりゃ痛いわ
(汗もでなんぼなんでもここまでひどいことにはならんやろ。)
「まさか、アトピー??」一番言いたくなかった病名を口にしたのでした。

(どうすんねん???やっぱりステロイドか!?)
色んな思いが私の頭の中でぐるぐる回りました。

つづく

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