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『健康食品』だからといって、体に良い食べ物とは限らない?

さて、前回の記事では、『薬と健康』について綴ってきましたが、今回は、世間に知られている健康法や健康食品を例に、実践してみたけれど効果がない、逆に健康を悪化させてしまったケースを紹介します。

 

ケース①健康食品の落とし穴

『雑誌の広告で目にした、とある健康食品を摂取したAさんの場合』

 

Aさん(42歳・男性)は数年前、糖尿病を悪化させ、体調をひどく崩していました。現在もインスリン注射や食事療法を欠かさない毎日を過ごしていますが、「少しでも健康な状態に近づきたい!」という思いを常日頃から強く抱いていました。

「あなた、これちょっと読んでみてよ」

ある日、Aさんの奥さんが、雑誌を読みながらAさんを呼びました。指示されたとあるページを見ると、そこには「プルーン」の文字があったのです。

「プルーンには、鉄分をはじめとした様々なミネラル・ビタミンが含まれています。○○はプルーンの効能や成分を凝縮しているので、現代人に不足しがちな様々な栄養を効果的かつ簡単に摂取できます。○○は、より健康で充実した生活をしたいあなたをバックアップ!」

「これはいい!」この広告を目にしたAさんは、手ごろな値段も手伝ってこのプルーン商品の購入を即決。それから毎日、定められた用法・用量を守って摂取し続けました。

 

しかし摂取後、1ヶ月が経った頃からなぜか、体調が悪化しだして……。

 

医者が教える正しい知識その①

プルーンは糖分が高い!食べ過ぎると糖尿病になる場合も・・・

 

プルーンは、鉄やカリウムを多く含み、貧血の予防に効果があることは事実です。

また、ペクチンには便秘や整腸作用があり、抗酸化作用を持つポリフェノール類も多く含んでいます。各種生活習慣病や、がん予防にも効果があるといわれるフルーツです。

 

ココに注意!プルーンの糖分は高い

 

しかしその一方、プルーンの糖分含有率の高さを忘れてはなりません。過剰摂取すれば、糖尿病を引き起こすこともあります。Aさんのように、糖尿病患者にとっては、逆に症状を悪化させてしまう危険性があるのも事実です。

プルーン自体が悪いというのではなく、糖尿病のAさんにとっては、血糖値を上昇させるプルーンがよくありません。特に、プルーンの成分を凝縮させた加工食品に関しては、商品によっては、生のプルーンに比べて、より糖分濃度が高いことが多いのです。

現在、糖尿病を患っている方はもちろんのこと、血糖値が高めの方やカロリーを気にされている方などは要注意。カロリー表示などを見る習慣をつけるようにしましょう。

 

 

ケース②健康食品の落とし穴

セサミン摂って、らくらく山登り? 

セサミン

Bさん(45歳)は最近、ゴマに含まれるセサミンという物質が、体にいいと聞きました。

セサミンに様々な効果がある中で、Bさんが注目したのは「肝臓機能を高める」という効果です。Bさんは最近、山登りを趣味としてはじめたばかり。しかし、思うように登れず、途中で登頂を断念して下山する、悔しい思いを何度かしていました。

 

もっと山登りに必要な肉体を作りたいと思っていたBさんにとって、セサミンによる肝機能強化は見逃せません。他にも、抗酸化作用、アンチエイジング効果、血圧の上昇を抑える効果も合わせ、理想の食品と考えたわけです。

早速、Bさんは、セサミンが効率良く配合されたサプリメントを毎日摂取するようになりました。

しかしその後、1か月経っても、そして半年たっても、特にこれといった効果を実感できないようです。Bさんは今、セサミン効果に対して疑問を抱いていました。

 

そして、その原因は、意外な勘違いだったのです・・・

 

本日のブログをここまで。

来週は、なぜ効果を実感できなかったのか?そんなところからお送りします。お楽しみに!

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